金華堂コラム

金華堂コラム

お坊さんがいないお葬式の形 無宗教葬に寄り添う

お坊さんがいないお葬式(無宗教葬)は「あり」です。

形式にとらわれず、「その人らしさ」で送る自由葬が増えています。遺族や参列者の満足度も高く、故人に寄り添ったお別れの形が実現できます。

無宗教葬(自由葬)を選んだご家族の声

「これでよかったんです。母らしいお別れができました」 

つい先日、無宗教のお葬式を終えたご家族から、こんな言葉をいただきました。 

「最初は不安でしたが、金華堂さんが提案してくれた形で本当によかった。形式にとらわれず、母らしさが出て、参列者のみなさんにもあたたかい式だったね・・・と声をかけてもらえました」

お葬式という人生の最終セレモニーを、宗教や形式に縛られず、その人らしさで送る。 

それが私たちが大切にしている無宗教葬(自由葬)の考え方です。

「お寺さんとの付き合いがない方」からの相談が増えている

お寺さんとお付き合いがないという相談は、近年増えてきています。

5年ほど前から急増 事前相談で多いお寺との付き合い相談

「お寺さんと付き合いがないのですが・・・紹介してもらえますか?」 

金華堂では年中無休で「お葬式の事前相談」を承っています。日々の相談の中で、お葬式の費用の次に多いのがこのような内容です。

  • 「お寺さんとの付き合いがないのですが…」 
  • 「宗教者を呼ばないお葬式はできるのでしょうか?」

5年ほど前から、このようなご相談が急増し始め、今では毎月のように無宗教でのお葬式やお別れ会のご提案をしています。

無宗教葬が「非常識」といわれた時代もあった

昔は無宗教葬が「非常識」といわれた時代がありました。しかし時が流れ多様化し、それも一般的となりつつあります。

参列者の戸惑いと、説明を尽くした過去の体験

今でこそ無宗教でのお葬式に違和感を抱く方は減りました。しかし以前はこんなこともありました。

あるご葬儀の際、ご遺族の希望で無宗教形式の「お別れ会」を行ったところ、参列者の方から声を荒げられました。 

「お寺さんのお経がない?焼香所もない?こんなんで成仏できるのか!」

当時ディレクターだった私は、できる限り丁寧に説明しました。 

「これはご家族のご希望によるものです。宗教的な儀式を省き、その分、お別れの時間や語りの場を大切にしたいという思いがあります」と。

中には納得してくださらない方もいましたが、式を終えたあと、ご家族からこんな声をかけられたのをよく覚えています。

「私たちが考えたお葬式ができて、本当によかったです」 

「親族や友人たちも、しっかりお別れができたと言ってくれました」

その言葉に、私自身も救われる思いがしました。

自由だからゆえに不安になる自由葬 しかし…

自由葬は自由です。自由だからこそ不安になることはあるかと思います。そしてその気持ちもわかります。

しかし大切なのは形がどうであれ、気持ちだと思うのです。

「本当に成仏できるの?」「法要はどうする?」という不安に寄り添う

「自由葬」には不安もあるけれど・・・

「無宗教で葬儀をしても、本当に故人は成仏できるの?」

「法要はどうしたらいいの?位牌もないし…」

こうした不安は当然だと思います。 

だからこそ、私はいつもこうお伝えしています。

「宗派や儀式にこだわることよりも、大切なのは“気持ち”です。故人のお写真に手を合わせ、“ありがとう”と心の中で伝える。それだけで十分だと思いますよ」

実際に、合掌すらしない「完全に儀式のない葬式」をご希望される方もいます。  しかしどのような形であれ、人が誰かに手を合わせるという行為には、日本人としての自然な感謝や祈りの心があると感じています。

自由葬を選ぶ人が増えている背景

無宗教葬である自由葬儀を選ぶ人は増えています。その背景はさまざまです。

経済的事情や価値観の多様化が影響

経済的な理由、家族の事情、多様な価値観・・・。

いろいろな背景を持った方々が、「自由葬」という選択をされています。 

たとえば、生前の趣味に合わせて、好きだった音楽を流し、趣味の品を飾り、思い出を語る…。 

そうした時間に、宗教的な形式は不要なのかもしれません。

葬儀の本質は「こうしたい」を形にすること

葬儀とは「こうしなければならない」ではなく「こうしたい」を形にすること。無宗教のお葬式は、何も“宗教を否定する”ものではありません。 

実際、僧侶の法話に癒された、悲しみを受け止めてくれた――そんな声もたくさん聞いてきました。

でも、お寺さんとの付き合いがなく、どうすればよいかわからない方も少なくありません。 

そんなときは、ぜひ近くの葬儀社やお寺さんに、気軽に相談してみてください。

形式にとらわれない「納得できるお別れ」を

形式にとらわれず、自分たちが納得できるお別れの形を見つけることが何より大切です。

そして葬儀が終わったあとも、故人を思い、感謝の気持ちを持ち続ける。それが何よりの供養になると、私は信じています。

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